今回は、こんな疑問にお答えします。
・45坪実家リフォーム参考事例を学ぶ
・玄関位置 東西南北 4パターンを見て実家と近いプランを探す
・ご実家でどんなリフォームが出来そうか考える
こんにちはリフォーム三四郎です。
リフォーム専門の一級建築士として、18年のキャリアがありお引渡し物件は、30億以上、400件以上の実績があります。
リフォームを通じて一人でも多くの方に成功して頂き、幸せな人生造りのお手伝いができればと思い、リフォーム情報発信中です。
今回はよくある45坪くらいのご実家のリフォームプランを見ていただき、ご自身の実家と比べながら、どんなことが出来そうか?参考にして頂ければと思い記事にしました。
・実家近くで住んでいる若夫婦
・実家が狭くて二世帯リフォームの想像ができない方
・二世帯住宅新築かリフォームか迷っているご家族
二世帯リフォームの種類とおすすめ計画プラン
まず二世帯リフォームの種類を整理します。
完全分離型二世帯住宅リフォーム
完全分離型プランは、キッチンお風呂トイレ水廻りはもちろん、玄関も分離した計画です。
メリットとして
・プライバシーの確保がしやすい
・適度な距離感から仲良く暮らせる
デメリットとして
・リフォーム費用が高くなる
・床面積が必要な為、増築を検討する必要がある場合も増える
一番理想的なのは、完全分離二世帯リフォーム計画です。
二世帯リフォームで大切なのは、家族が将来にわたり仲良く生活を続けることです。
いい距離感さえとっていれば、家族関係が破綻することはありません。
互いに頼りすぎることもいけません。
生活をある程度分離することは、現代社会では必須条件です。
部分共有型二世帯住宅リフォーム
部分共有型プランは、一部の生活空間を共有する計画となります
おすすめな計画として
①玄関共有型二世帯リフォームプラン
共有部分が玄関のみの為、生活は分離可能でストレスが少なく同居出来ます。
②お風呂共有型二世帯リフォームプラン
親世帯が片親の場合や予算を重要視したい場合、採用する計画です。
採用する時は、洗濯機を別にして家事分担をはっきりすることも必要となります。
メリットとして、
・費用とプライバシーのバランスがとれる
・少し狭い実家でも計画可能
デメリットとして、
・共有スペースがあることでトラブルや不満になることも
・風呂共有の場合は、生活時間の違いが問題になりやすい
1番計画しやすい為、採用率も高い計画です。
増築なしでもプランできる為、費用もおさえることが出来ます。
完全共有型二世帯リフォーム
玄関 水廻り LDK すべて共有して生活するスタイルです。
現代では、かなり少なくなっています。
メリットとして
・リフォーム費用をおさえることが出来る
デメリットとして
・完全同居で生活ストレスが増える
ほとんど検討すらされない選択肢です。
親世帯も子世帯も完全共有型は、ほとんどの方が望みません。
今回は、一番計画しやすい玄関共有プランを4タイプ紹介します。
二世帯リフォーム参考プラン1 北玄関46坪玄関共有型リフォームプラン
今回は誰でも簡単に間取り作成出来るIPADアプリ『まどりっち』で
よくあるご実家の間取り、4タイプを二世帯住宅にリフォームプランしました。
まずは北玄関参考プランからご紹介致します。
1階 83.66㎡ 25.3坪
2階 69.59㎡ 21.03坪
合計 153.25㎡ 46.33坪
ご家族所状態は
親世帯 ご両親 二人 60歳
ご主人の実家
主人33歳 奥様32歳 子供長男3歳 長女1歳
長男が幼稚園に入る前に二世帯リフォームを検討中です。
既存平面図をまず確認
1階平面図 既存 before
2階平面図 既存 after
北西の角に玄関 2階に寝室と子供部屋2つと納戸があるゆったりとした間取りです。
ただ二世帯するには少し狭そうな印象です。
計画平面図作成プロセス
1階平面計画思考プロセス
①始めに玄関位置は敷地のことや予算を考えてそのままの位置とします
②LDK水廻りの位置はそのままとします。
③使用頻度の低い和室を寝室に変更
④階段位置もそのままにして無駄なコスト増は防ぐ
計画1階平面図
以上を踏まえてこんな1階計画図を作成しました。
無理な間取り変更は少なく親世帯に必要以上のリフォーム費用をかけさせない計画としています。
2階平面計画プロセス
①風呂・洗面脱衣室・トイレを北側に設置検
②親世帯寝室上を子供室に
③ベランダ隣接をリビング
④西側を寝室納戸に計画
2階計画平面図
2階に入り切らない子供部屋を1階にプラン全体面積を有効に使います。
親世帯によっては2階を親世帯にするケースも可能な間取りです。
階段の上り降りがまだ苦にならない場合、音の問題が少ない2階に親世帯が住みたい場合にも対応可。
将来的には上下交換しますが、子供が小さく親世帯が60代70代前半の場合は検討してみて下さい。
二世帯リフォーム参考プラン2 南玄関47坪玄関共有型リフォーム案
南玄関参考プランをご紹介致します。
1階 80.32㎡ 24.3坪
2階 77.86㎡ 23.53坪
合計 158.18㎡ 47.83坪
ご家族所状態は
親世帯 ご両親 二人 61歳 奥様 60歳
奥様の実家
主人32歳 奥様32歳 長女4歳
奥様の実家でどんなリフォームが可能か検討中。
既存平面図をまず確認
1階平面図 既存 before
2階平面図 既存 after
南の正面に玄関があるよく見る間取りです。
計画平面図作成プロセス
1階平面計画思考プロセス
①始めに玄関位置は敷地のことや予算を考えてそのままの位置とします
②LDK水廻りの位置はそのままとします。
③使用頻度の低い和室を寝室に変更
④階段位置が遠い為、思い切って階段位置を南に移動します
計画1階平面図
以上を踏まえてこんな1階計画図を作成しました。
階段位置をかえることで適度な距離感をとることが出来ます。
2階平面計画プロセス
①ベランダのある東にLDKを配置
②風呂洗面脱衣を北面に設置通り抜けるように配置
③トイレの位置はそのままでコストダウン
④寝室と子供部屋を配置
2階計画平面図
西面の間取りは大きく変えない計画とします。
そのまま使える間取りは利用します
トイレの位置や居室はそのまま使えれば使います
階段位置が大きなポイント2階に上がりやすい位置を考えます。
更に修正再考してみる
南に二つに分けることが可能な子供部屋を設計
将来二人目の子供が出来ることに備えます
更に更にプラン修正
子供部屋部分を増築します
910㎝程度なら今の屋根を延長して増築も可能です
少しの増築検討で必要面積確保することも検討材料です
二世帯リフォーム参考プラン3 西玄関39坪玄関共有型リフォーム案
西玄関参考プランをご紹介致します。
1階 63.76㎡ 19.29坪
2階 65.43㎡ 19.8坪
合計129.19㎡ 39.09坪
ご家族所状態は
親世帯 ご両親 二人 58歳 奥様 56歳
ご主人様の実家
主人29歳 奥様27歳 長男1歳
実家でどんなリフォームが可能か検討中。
既存平面図をまず確認
1階平面図 既存 before
2階平面図 既存 after
西に玄関 南北方向に縦長の間取りです。
計画平面図作成プロセス
1階平面計画思考プロセス
①始めに玄関位置は敷地のことや予算を考えてそのままの位置とする
②LDK水廻りの位置はそのままとします
③使用頻度の低い和室を寝室に変更
④収納を出来るだけ使いやすく増やします
⑤壁面に収納などを可能なかぎり増やす
計画1階平面図
以上を踏まえてこんな1階計画図を作成しました。
全体面積が狭い為収納が不足
壁面に作り付けの収納を作成して立体的に空間利用
2階平面計画プロセス
①ベランダのある東にLDKを配置
②風呂洗面脱衣を北面に設置通り抜けるように配置
③北面にUBと洗面脱衣室を設置
④和室を寝室に変更
⑤収納不足解消の為小屋裏収納を作成
2階計画平面図
まず増築なしで計画します。
東にLDKを配置します
トイレの位置はそのまま使います
水廻り位置は可能な限り1階と近くに配置
更に修正再考してみる
北に子供部屋を2つ設計
将来二人目の子供が出来ることに備えます
当初は1部屋にしておいて将来間仕切り設置でもいい案です
二世帯リフォーム参考プラン4 東玄関42.06坪玄関共有型リフォーム案
東玄関参考プランをご紹介致します。
1階 66.23㎡ 20.04坪
2階 77.89㎡ 22.02坪
合計139.12㎡ 42.06坪
ご家族所状態は
親世帯 ご両親 二人 65歳 奥様 62歳
奥様の実家
主人37歳 奥様33歳 長男3歳
奥様の実家でどんなリフォームが可能か検討中。
既存平面図をまず確認
1階平面図 既存 before
2階平面図 既存 after
東に玄関 北に水廻り玄関近くに和室 よくある間取りです。
計画平面図作成プロセス
1階平面計画思考プロセス
①始めに玄関位置は敷地のことや予算を考えてそのままの位置とする
②LDK水廻りの位置はそのままとします
③使用頻度の低い和室を寝室に変更
④寝室の北にWICを設置収納を増やし音の問題を解決
⑤温熱環境を一定にする為、廊下をなくす
計画1階平面図
以上を踏まえてこんな1階計画図を作成しました。
廊下をなくすことにより、トイレに行く時に北の寒い廊下を使わなくても可能な間取りに変更
2階平面計画プロセス
①ベランダのある中央にLDKを配置
②全体の面積を考慮して西に寝室とWICを設置
③トイレの位置はそのままでコストダウン
④寝室と子供部屋を配置
2階計画平面図
東面の間取りは大きく変えない計画とします。
そのまま使える間取りは利用します
トイレの位置や居室はそのまま使えれば使います
子供部屋とUB洗面を東に設置
奥様の実家の為キッチンはサブキッチンとしてリビング空間を広く設計
40坪くらいの実家二世帯リフォーム間取り計画まとめ
2世帯化するのは少し狭めの状態にするには
共通する考え方がありました。
1階の設計では
出来るだけ玄関位置を変えない
玄関は両世帯利用の共有設計
玄関近くに階段を配置
使わない和室をなどを寝室に変更
温熱環境改善の為廊下をなくす
おおきな間取りは変更なしで親世帯に負担をかけない
2階の設計では
ベランダに面してLDKを設計
場合によっては増築も検討
風呂洗面脱衣は小さくても設置
利用できる居室やトイレ位置などはそのまま利用
1階寝室の上部は子供部屋などにして音の問題に配慮
以上を踏まえてご自身のご実家の間取り計画に活用して下さい。
今回は簡易間取り作成ソフト『まどりっち』を利用してプラン作成しました。
誰でも簡単に操作できる使いやすいアプリです。
是非ご利用して下さい。
いろんな可能性があることに気がつくはずです。